2026年10月19日、政府は「特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」において、病院・福祉施設・学校などの給食業務に従事する外国人材について、2027年4月から受入れを再開する案を示しました。
今回の案では、これまで「外食業分野」で受け入れていた対象業務を「飲食料品製造業分野」に移すことで、外国人材の受入れを可能にする方針です。政府は、2026年12月の閣議決定を目指しています。
■ なぜ給食業務の受入れを再開するのか?
2026年4月13日以降、特定技能1号の「外食業分野」では、受入れ人数が上限に達する見込みとなったことから、在留資格認定証明書の交付停止措置が実施されています。
この措置により、新たに外国人材を受け入れることが難しくなり、医療機関や福祉施設などの給食事業者では、人材確保への影響が懸念されていました。
病院や福祉施設の給食は、利用者の健康や栄養管理を支える重要な業務です。こうした事情を踏まえ、政府は給食業務について、受入れ枠に余裕のある別分野へ移行することで、人材確保を図る方針を示しました。
■ 受入れ再開のポイント
今回示された案の主なポイントは、次のとおりです。
- 開始時期: 2027年4月を予定
- 対象分野: 特定技能「飲食料品製造業分野」
- 対象業務: 病院・福祉施設・学校などにおける施設給食業務
- 制度上の対応: 外食業分野で扱っていた対象業務を、飲食料品製造業分野で受け入れるための運用方針等を改正する予定
- 今後の予定: 2026年12月の閣議決定を目指す
なお、今回の案は、給食業務を対象とした対応です。一般の飲食店やレストランなどにおける特定技能1号の新規受入れが再開されることを意味するものではありません。
■ 給食事業者に求められる今後の対応
今回の見直しが正式に決定されれば、病院・福祉施設・学校などの給食を受託する事業者にとって、外国人材の採用を検討する新たな機会となる可能性があります。
一方、実際に受入れを進める際には、対象となる事業所や業務の範囲、外国人材に求められる技能・日本語能力、受入れ企業側の要件などを確認する必要があります。
また、特定技能外国人の採用にあたっては、制度上の要件を満たすだけでなく、採用後の教育体制や職場環境の整備、長期的な定着に向けた支援も重要です。
今後の閣議決定や関係省庁からの正式な発表を確認しながら、受入れを検討する事業者は早めに情報収集を進めることが望まれます。
【出典】
出入国在留管理庁「第15回 特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」(2026年10月19日開催)
出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日公表)
※本記事は、2026年10月19日時点で公表された政府の運用案に基づいています。受入れ開始時期や具体的な要件については、今後の正式決定・公表により変更される可能性があります。