今「特定技能」でインドネシア国籍が増加している理由とは?今、インドネシア人材を採用すべき理由

「最近、インドネシア国籍の特定技能外国人が増えている気がする」

外国人材の採用・教育を担当されている企業の方で、そう感じている方も多いのではないでしょうか。

実際、データを見てもその動きは明確です。

出入国在留管理庁によると、2025年12月末時点の特定技能1号在留外国人数は382,341人。そのうちインドネシア国籍は**86,523人、全体の22.6%**を占め、ベトナムに次ぐ2位となっています。

さらに、2025年6月末の69,384人から半年間で17,139人増加し、増加率は24.7%。特定技能1号全体の増加率14.8%を大きく上回っています。

つまり、インドネシア人材は「これから注目される国籍」ではなく、すでに日本の外国人材市場を支える重要な存在になっているのです。

では、なぜ今、インドネシア国籍の特定技能外国人が増えているのでしょうか。

そして、企業はなぜ今、インドネシア人材の採用を検討すべきなのでしょうか。


1.数字が示す「インドネシア人材の急増」

まず注目したいのが、その増加スピードです。

特定技能におけるインドネシア国籍は、ここ数年で大きく増加しています。

出入国在留管理庁のデータでは、

  • 2024年6月末:44,305人
  • 2024年12月末:53,538人
  • 2025年6月末:69,537人
  • 2025年12月末:86,523人

と増加しています。

特に2024年6月末から2025年12月末までの約1年半で、約4万2千人増加しています。

これは単なる一時的な増加ではありません。

インドネシアから日本へ働きに来る人材の流れそのものが、大きくなっていると考えられます。

企業にとっては、

「今後採用できる可能性が高い国」から「今のうちから採用ルートを構築しておきたい国」へ

変わってきていると言えるでしょう。


2.なぜインドネシア人材が増えているのか?

では、なぜインドネシアから日本へ来る特定技能人材が増えているのでしょうか。

理由は一つではありません。

日本側の人手不足、特定技能制度の拡大、インドネシア側での日本就労への関心、両国間の制度的な連携など、複数の要因が重なっています。

日本では人手不足が深刻化

日本では、飲食、介護、製造、農業、建設、宿泊など、さまざまな分野で人材不足が続いています。

一方、特定技能制度はこうした人手不足分野で一定の技能を持つ外国人材を受け入れる制度として拡大してきました。

2025年12月末には、特定技能在留外国人全体が390,296人となり、過去最高を記録しています。

つまり、

「日本企業が外国人材を必要としている」

という環境そのものが、インドネシア人材の受け入れ拡大を後押ししています。


3.インドネシアと日本には、すでに特定技能の受入れ基盤がある

インドネシア人材の採用を考えるうえで、もう一つ重要なのが、両国間の制度的な連携です。

日本とインドネシアは2019年、特定技能外国人の円滑かつ適正な送出し・受入れなどを目的とした協力覚書(MOC)を締結しています。

この枠組みでは、悪質な仲介事業者の排除や、日本で働く特定技能外国人に関する問題解決などについて、両国が情報共有・協議を行うことが定められています。

つまりインドネシアは、特定技能制度において日本との間に一定の受入れ・送出しの基盤が整えられてきた国の一つです。

企業側にとっても、採用を検討するうえで重要なポイントになります。


4.インドネシア人材は、幅広い分野で活躍している

「インドネシア人材」というと、特定の業種をイメージする方もいるかもしれません。

しかし、実際には幅広い分野で活躍しています。

2025年12月末の特定技能1号では、インドネシア国籍の人材が86,523人います。

過去の出入国在留管理庁の統計でも、インドネシア国籍の特定技能人材は、介護、製造、農業、漁業、飲食料品製造など複数分野に分散しています。

これは企業にとって大きなメリットです。

例えば、

「飲食業だからインドネシア人材」

だけではありません。

製造業、農業、介護、食品製造など、

人手不足に悩むさまざまな企業が採用対象として検討できる国籍

なのです。


5.「インドネシア人材を採用する」というより「選択肢を増やす」

外国人材採用では、特定の国籍に採用が集中してしまうことがあります。

例えば、

「今まではベトナム人材を中心に採用してきた」

「以前から付き合いのある送り出し機関から採用している」

という企業も多いでしょう。

もちろん、それ自体が悪いことではありません。

しかし、人材確保の競争が激しくなる中で、

採用する国を一つに絞ることが、リスクになる可能性もあります。

インドネシアを新たな採用ルートの一つとして加えることで、

  • 採用候補者の母数を増やせる
  • 採用国籍を分散できる
  • 人材不足への対応力を高められる
  • 自社に合った人材を比較検討できる

といったメリットが期待できます。

重要なのは、

「どこの国籍が一番優秀か?」ではありません。

それぞれの国籍・文化・個人の特性を理解したうえで、

「自社の仕事・教育環境・キャリアに合う人材はどこにいるのか?」

と考えることです。


6.「インドネシア人だから○○」という決めつけは禁物

ここで、企業の採用担当者にぜひ注意していただきたいポイントがあります。

それは、

「インドネシア人は○○な人材」

と一括りにしないことです。

外国人材採用では、国籍ごとの傾向を知ることは採用戦略を考えるうえで役立ちます。

しかし、最終的には一人ひとり違います。

日本語能力も違えば、仕事の経験も違います。

性格も、将来のキャリア目標も違います。

「インドネシア人だから採用する」のではなく、

「インドネシアという大きな人材市場の中から、自社に合った人材を見つける」

という視点が重要です。

国籍ではなく、

能力・経験・人柄・仕事への意欲・将来のキャリア

を見る。

これはインドネシア人材に限らず、外国人材採用全体に共通する考え方です。


7.今こそ「採用」だけではなく「定着」を考える

インドネシア人材の採用を検討する企業が増える一方で、採用人数だけを追いかけてはいけません。

これから重要になるのは、

「採用した人材に、どう長く働いてもらうか」

です。

特定技能制度では、2025年12月末時点で特定技能2号の在留外国人数も7,955人となり、前年から大きく増加しています。

つまり、外国人材を「数年間だけ働いてもらう人材」としてではなく、

長期的なキャリアを描く人材

として考える時代が進んでいます。

企業側も、

  • 日本語教育
  • 技能教育
  • 定期的な面談
  • キャリア面談
  • リーダー教育
  • 昇格・昇給制度
  • 特定技能2号へのキャリア支援

などを考えていくことが重要です。


8.インドネシア人材の「日本で働く目的」に目を向ける

採用面接で、ぜひ聞いてほしい質問があります。

それは、

「なぜ日本で働きたいのですか?」

という質問です。

給与だけを理由にする人もいるでしょう。

日本の技術を学びたい人もいるでしょう。

家族を支えたい人もいるでしょう。

日本で長く暮らしたい人もいるでしょう。

将来的に母国で事業をしたい人もいるでしょう。

この「日本で働く目的」を理解することで、企業側の教育やキャリア支援も変わってきます。

例えば、

「日本語を上達させたい」

という人であれば、日本語教育の機会を提供する。

「将来はリーダーになりたい」

という人であれば、早い段階から新人教育や店舗運営を経験してもらう。

「将来、母国と日本をつなぐ仕事がしたい」

という人であれば、海外事業や採用活動に関わってもらう。

こうした取り組みが、

「この会社で頑張りたい」

という気持ちにつながっていきます。


9.これからは「外国人材から企業が選ばれる時代」

外国人材採用で、企業側が忘れてはいけないことがあります。

それは、

企業も外国人材から選ばれている

ということです。

これまでは、

「人手不足だから外国人を採用する」

という企業側の視点が中心でした。

しかし、外国人材の選択肢が増えれば増えるほど、

「どの会社で働くのか」

を外国人材自身が考えるようになります。

給与や待遇はもちろん、

  • 職場の雰囲気
  • 教育制度
  • キャリアアップ
  • 日本語支援
  • 生活サポート
  • 昇給・昇格
  • 将来性

などが企業選びのポイントになります。

だからこそ、

「外国人材を採用できる会社」から「外国人材に選ばれる会社」へ

変わる必要があります。


10.今、インドネシア人材に注目する意味

インドネシア国籍の特定技能1号在留者は、2025年12月末時点で86,523人。

半年間で24.7%増加し、特定技能1号全体の増加率14.8%を大きく上回っています。

この数字は、企業の採用担当者にとって非常に重要なメッセージを含んでいます。

それは、

「インドネシア人材は、これから検討すればよい国ではなく、今から採用戦略に組み込むべき人材市場になっている」

ということです。

もちろん、インドネシア人材を採用すれば必ず成功するわけではありません。

大切なのは、国籍だけで判断するのではなく、

「自社の仕事と人材の希望がマッチするか」

を見極めること。

そして採用した後に、

「この会社で長く働きたい」

と思ってもらえる環境をつくることです。


まとめ|「インドネシア人材を採用する」から「インドネシア人材と未来をつくる」へ

インドネシア国籍の特定技能外国人は、今まさに大きく増加しています。

2025年12月末時点で86,523人となり、特定技能1号全体の22.6%を占めるまでになりました。

この背景には、日本の深刻な人手不足、特定技能制度の拡大、両国間の制度的な連携など、さまざまな要因があります。

しかし、企業にとって本当に重要なのは「人数」ではありません。

その人材が、自社で活躍できるか。

長く働きたいと思える環境をつくれるか。

将来のキャリアを一緒に描けるか。

ここがポイントです。

これからの外国人材採用は、

「どこの国の人を採用するか」

だけではなく、

「どのような人材と、どんな未来をつくりたいのか」

を考える時代です。

そして、その選択肢の一つとして、今、大きな存在感を持ち始めているのがインドネシア人材です。

「まだインドネシア人材を採用したことがない」

という企業こそ、今が採用戦略を見直すタイミングかもしれません。

採用競争が激しくなる前に、人材市場を広げる。

そして、

採用した人材を「戦力」にするだけでなく、「将来の会社をつくる仲間」に育てる。

それが、これからの外国人材採用に求められる企業の姿勢ではないでしょうか。

※本記事の人数・増加率は、出入国在留管理庁が公表する2025年12月末時点の速報値をもとにしています。統計値は今後確定値等により変更される可能性があります。また、国籍による個人の能力・性格等の一括した判断を推奨するものではなく、採用においては一人ひとりの能力・経験・適性を確認することが重要です。

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