深刻な人手不足に直面する企業の皆さまへ──
今、注目されているのが「特定技能」という在留資格。2019年に新設されて以降、外国人労働者が日本の現場を支える重要な存在となっています。
この記事では、「特定技能」16業種・職種の全体像から、採用時の注意点、実際の雇用メリットまで、企業の人事担当者が知っておくべき情報を分かりやすくまとめました。
特定技能とは?
「特定技能」とは、日本政府が定めた特定の分野において、一定の専門性・技能を持つ外国人が就労できる在留資格です。
2025年現在、16業種が対象。いずれも慢性的な人手不足に悩む分野ばかりです。
【一覧】特定技能で働ける16業種・職種まとめ
分野 主な職種
介護 介護福祉士補助など
ビルクリーニング 清掃スタッフ
素形材産業 鋳造、鍛造、機械加工など
産業機械製造業 組立、検査など
電気・電子情報関連産業 半導体製造など
建設業 鳶工、大工など
造船・舶用工業 溶接、塗装など
自動車整備業 整備士補助など
航空業 空港グランドスタッフ、整備補助など
宿泊業 ホテルのフロント、接客など
農業 野菜・果物の収穫、管理など
漁業 養殖、漁獲作業など
飲食料品製造業 食品加工、包装など
外食業 キッチンスタッフ、ホールスタッフなど
林業 木材の伐採、搬出など
自動車運送業 トラック運転手(2024年より追加)
採用前に知っておきたい「3つの注意点」
① 試験合格または技能実習修了が必要
特定技能の外国人を雇用するには、分野ごとの技能試験と**日本語能力試験(N4以上)**に合格している必要があります。技能実習を修了した外国人は試験免除の場合も。
② 支援体制の義務
特定技能1号の外国人は、日本での生活支援や職場適応支援が必要です。支援は、登録支援機関に委託することも可能です。
③ 最長5年の就労制限
特定技能1号では、通算5年間しか在留できません。ただし、「特定技能2号」に移行すれば、在留期間の更新・家族の帯同も可能になります(現在、建設・造船の2分野のみ)。
雇用メリット:企業にとっての“追い風”になる3つの理由
✅ 即戦力になるスキル人材
試験に合格しているため、現場で即戦力として働ける外国人材が多く、教育コストを大幅に削減できます。
✅ 離職率が低く、真面目で責任感が強い
多くの外国人労働者は母国に仕送りをしているため、働く意欲が非常に高く、職場定着率も高い傾向にあります。
✅ ダイバーシティ推進と組織の活性化
異文化に触れることで、社員の視野が広がり、チームの連携や課題解決力が向上するという声も増えています。
【SNSで話題】こんな企業は「特定技能」で成功している!
✅ 外食チェーンA社:「深夜帯のシフトが組めなかったが、特定技能外国人の加入で24時間営業を再開!」
✅ 製造業B社:「5年定着した外国人がリーダーに成長。ベトナム語・日本語のマニュアル作成も主導」
✅ 介護施設C社:「利用者と温かい交流が生まれ、職場の雰囲気がガラリと変わった」
最後に:外国人材を“人手不足の穴埋め”で終わらせないために
「特定技能」は単なる労働力ではありません。文化を越え、ともに働く“仲間”です。
しっかりとした制度理解と支援体制を整えることで、企業も外国人材もWin-Winの関係を築くことができます。
人手不足の時代だからこそ、“共に未来を創る人材”として特定技能を考えてみませんか?